PEN E-PM1

カメラ片手にお散歩。旅先であっても、積み上げた日常であっても、写真を撮るのが好きです。よろしくお願いします。

3.2の衝動

ゆらゆらと電車に揺られる帰り道

土曜の夜には通勤の面影がない

平日の夜に潜む魔物は息を潜めている

 

空気はどことなくおだやか

それでいて適度に冷たい

 

同じ空間に居合わす偶然

それでいて、この空間は他人の集合体

 

不思議だな

こんなに近い距離にいるのに

きっと次にすれ違うことがあっても気が付かない

 

まるで存在がなかったかのよう

きっとこの広い世界ですれ違うことや

隣に居合わせることは

 

天文学的な確率のはずなのに

伝う

雨が伝う
窓の外の景色


流れ行く音に
そっと耳を寄り添わす


欠片ばかりの小さな音にも
わずかばかりの微かな声でも
確かに、それは存在していて


己の存在を一生懸命に保っている
意識か無意識かは問わずに


自分であっても
きっとそうなんだ


日々の生活に押し流されて
心の声を聞き取れなくなる


気が付いた時が
修正できる最後の時

朝がきた

微睡むような朝方
太陽の光が射し込む

強くない日差しも心地よい

まるで
吹いてない風をも感じさせる


あぁ、どうかこのまま
時が流れなければいいのに

なんて思うほどに
心地よい時間


いつだって朝は新しい
まっさらな時間にいざ