線香花火
夏が終わり
秋の気配
季節は巡り
時は流れる
今日も一人で追いかける
あなたが居たはずの時間
どんなに追いかけても
戻ることを知らない時間
記憶という中でさえも
その輪郭を朧気にする
残酷にも思える程に
人生は一度きりだと言うのなら
たった一度の時間に
自分からさよならをすること
それは怖いことだった
そう思っていた時があったはず
ごはんは美味しくて
人と話していたら楽しくて
吹いている風が心地よくて
それがどうしてこうなっちゃったのかな
苦しい時は逃げてもいいの
頑張って、頑張って、自分がなくなるくらいなら
そこから逃げてもいいの
自身の時間を自ら終焉に導く人
ねぇ、どうして